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研究開発情報


                   外国語読解支援システム
                                    平成19年10月2日
1.はじめに
 外国語の素養をある程度備えた人たちに対し、 外国語を読解するための対話的で操作性に
優れた支援システムを提供する問題を検討する。
 従って、外国語を発話したり、聴き取るための支援は直接の目的ではない。
 
 とくに、昨今では、インターネット上で、外国語で外国人とメールで交信したり、外国語のWebページ
を見る機会が増えているので、外国語読解支援システムの活用が有効である。

 2国間の双方向の外国語読解支援システムが機能するとお互いに国語を使ったチャットも可能になる。

2.現状と改善の狙い
 現状でも、外国語の翻訳を支援するシステムあるいはサ-ビスが、市販されているが、主に外国語の文章を翻訳し、
国語の文章を作成するためのシステムであり、外国語読解支援という点では、使いやすいとはいえない。
 
 外国語の素養をある程度備えた人たちの素養の程度はまちまちであるが、目的が外国語の文章
の読解である場合、現状の翻訳を支援するシステムは、操作性が問題となる。
 操作者が読解に必要な支援を選択的に、簡単に得られることが改善の狙いである。
具体的には、翻訳する言語とされる言語の類似性や慣習をいかに捉えるかが問題である。
 
2.1 言語の理解
 言葉は、統辞と非統辞の単語からなる。
 統辞とは、文を作るための接続詞や代名詞や助詞などであり、非統辞の単語とは、
 名詞や、動詞、形容詞などである。
  どの言語でも統辞と非統辞が組み合わされて文が組み立てられる。
 ある言語のある程度の素養(基本的な文法の理解など)のある人が統辞と非統辞を区別でき、統辞と非統辞の単語
 の意味を理解できれば、文章が理解できる。
 
 これは、子供が言葉を覚えるときの事情と同じである。
 子供が言葉を覚えていくとき、最初は、覚えている単語の数も少なく、単語だけの発話
であるが、覚えている単語の数が増えるに従って、統辞を覚えて、急速に自由に文章を組み立て
るようになる。
 
 外国語読解支援システムは、統辞と非統辞を区別して、辞書を検索して、単語の意味を
簡単に知ることをできるように支援する。統辞による文章組み立ての文法規則の理解の程度は、
操作者の当該言語の理解レベルに依存する。

2.2 日本語と欧米語
 日本語と欧米語には、表記文字と文法が大きく異なり、共通性が少ない。
 しかし、近来になって、社会の欧米化が進んだので、カタカナによる外来語表示が日本語に
取り入れられている。とくに、英語は、国際語として、多くの日本人がある程度なじんでいる。

 日本人のための欧米語の読解支援システムを開発するのは比較的に容易である。
単語はスペースで区切られるので、統辞と非統辞の識別が簡単にできる。
統辞をあらかじめ登録し、検索すれば区別できる。
 
 一方、欧米人のための日本語の読解支援システムでは、単語はスペースで区切られていないので、
統辞を区別することが問題となる。統辞は非統辞の活用助詞などと一体になっており、統辞単独での
区別が難しいことがある。
 日本語では、文節が単位となり、文章が組み立てられる。
しかし、通常の文章では、文節の切れ目が、明示されていない。このために日本語処理ソフト(IMEなど)
を利用すれば、好都合である。IMEの再変換の機能を使えば、ほぼ文節単位が明示される。

 操作者が文節単位で、辞書を簡単に検索できれば、操作性が大いに改善される。

 また、日本語をローマ字で表記したり、漢字に仮名でルビを振ることも必要である(このようなソフト
は入手可能である)。
 
2.3 日本語と中国語
 日本語と中国語には、漢字が共通の架け橋となる。
 過去に、日本は漢字にまつわる中国文化を大量に長期間取り入れた経緯があり、
日本語には、漢字由来の言葉が多い。
 
 日本人が中国語を読解するときに、問題となるのはつぎのような点である。

 ・文節や単語の切れ目の判読
  中国人には、自明である文節や単語の切れ目が、日本人には自明でない場合がある。
 ・単語の違い
  簡体字などの漢字が、日本の漢字と違ったり、同じ漢字でも意味が違ったりする。
 ・構文の違い
  目的語や関係代名詞の位置などの文法上の構文が異なる。
 ・助詞、助動詞の問題
  日本語では、通常、仮名で表記される助詞、助動詞の扱いが異なる。
 ・慣用句、定型文
  数詞その他の使用法
 ・欧米由来語
  漢字で表記された場合、判別が難しい。

 中国人が日本語を読解するときに、問題となるのはつぎのような点である。
 ・文節や単語の切れ目の判読
  日本人には、自明である文節や単語の切れ目が、中国人には自明でない場合がある。
 ・仮名文字
  仮名文字が中国語にはない。
 ・単語の違い
  漢字が、中国の漢字と違ったり、同じ漢字でも意味が違ったりする。
 ・構文の違い
  目的語や関係代名詞の位置などの文法上の構文が異なる。
 ・助詞、助動詞の問題
  日本語では、通常、仮名で表記される助詞、助動詞の扱い。
 ・慣用句、定型文
  数詞その他の使用法
 ・欧米由来語
  カタカナで表記される外来語を漢字に置き換える。


2.4 日本語と韓国語
 日本語と韓国語は、文法上の共通性が特徴である。
 さらに、過去に、日本と韓国は漢字にまつわる中国文化を大量に長期間取り入れたと
 いう経緯がある。他の言語に比べても読解支援システムの構築はもっとも容易であり、
 お互いの言語に対する素養は少なくても有効に活用できると思われる。
 
 日本人が韓国語を読解するときに、問題となるのはつぎのような点である。

 ・ハングルの問題
  なじみのないハングルで表記される。
  ほとんど仮名に置き換えて、理解しても差し支えない。
 ・文節の切れ目の判読
  韓国人には、自明である文節の切れ目が、日本人には自明でない場合がある。
 ・単語の違い
  単語の表記は異なるが、漢字あるいは仮名に単純に置き換え可能なものも多い。元の
  漢字が共通であることが多いのが特徴である。
 ・文法の同一性
  文法がほとんど同じであるので、逐語訳が可能である。
 ・助詞、助動詞の問題
  ハングル表記される助詞、助動詞を日本語の仮名で置き換えて理解できる。
 ・慣用句、定型文
  数詞その他の使用法
 ・欧米由来語
  ハングルで表記されたものを理解する必要がある。

 韓国人が日本語を読解するときに、問題となるのはつぎのような点である。
 
 ・仮名文字
  仮名文字が韓国語にはないので、ハングルに置き換えて理解する。
 ・単語の違い
  互いに変換して理解する。
 ・構文の同一性
  目的語や関係代名詞の位置などの文法上の構文が同じ。
 ・助詞、助動詞の同一性
 ・慣用句、定型文
  数詞その他の使用法
 ・欧米由来語
  カタカナで表記される外来語をハングルに置き換える。

3.パソコンでの讀解システムの構築
 対象となる言語によって、システムは異なる。以下に、欧米語→日本語、
日本語→欧米語と中国語→日本語、日本語→中国語の場合について述べるが、
他の場合は、これらに準じて、考えることができる。

3.1 欧米語→日本語

 文章が提示されて、理解する過程は次の場合に分類される。
 次の場合を必要に応じて指定できる操作容易なシステムを構築する。
(1)提示された文章が、讀解システムに頼らないでもそのまま理解できる。
 ・次の文章に移る。

(2)文章の中の統辞と代名詞を区別して、ハイライトする。
 ・統辞あるいは代名詞がハイライトされれば、文章の構造が示されるので、
 理解が容易になる。

(3)文章の中の単語あるいは単語群を指定して、訳語を検索する。
 ・単語あるいは熟語を理解できれば、文章を理解できる場合に使用する。
  訳語は最適なものがまず提示され、必要であれば、複数個が提示される。

(4)文章全体の訳文を提示する。
 ・操作者の理解が適正であるかどうかを確かめるために使用する。ただし、
  適正な訳文が提示されるかどうかはわからない。訳文の単語の他の候補を
 選択できる。

3.2 日本語→欧米語
 文章が提示されて、理解する過程は次の場合に分類される。
 次の場合を必要に応じて指定できる操作容易なシステムを構築する。
(1)提示された文章が、讀解システムに頼らないでもそのまま理解できる。
 ・次の文章に移る。

(2)文章の中の文節に区切りを入れ表示する。
 ・ローマ字あるいは、漢字の仮名表記を選択することができる。
 ・これだけで理解できる場合がある。理解できれば、次の文章に移る。
 ・理解できなければ、次の支援を受ける。

(3)文章の中の統辞と代名詞を区別して、ハイライトする。
 ・統辞あるいは代名詞がハイライトされれば、文章の構造が示されるので、
  理解が容易になる。
  ただし、活用語尾などと一体になった統辞が正確に表示されない場合がある。
  

(4)文章の中の文節を指定して、訳語を検索する。
 ・単語あるいは熟語を理解できれば、文章を理解できる場合に使用する。
  訳語は最適なものがまず提示され、必要であれば、複数個が提示される。

(5)文章全体の訳文を提示する。
 ・操作者の理解が適正であるかどうかを確かめるために使用する。ただし、
  適正な訳文が提示されるかどうかはわからない。訳文の単語の他の候補を
 選択できる。

3.3 中国語→日本語

(1)提示された文章が、讀解システムに頼らないでもそのまま理解できる。
 ・次の文章に移る。

(2)文章の中の単語あるいは文節に区切りを入れ表示する。
 ・これだけで理解できる場合がある。理解できれば、次の文章に移る。
 ・理解できなければ、次の支援を受ける。

(3)文章の中の統辞と代名詞を区別して、ハイライトする。
 ・統辞あるいは代名詞がハイライトされれば、文章の構造が示されるので、
  理解が容易になる。

(4)文章の中の単語あるいは単語群を指定して、訳語を検索する。
 ・単語あるいは熟語を理解できれば、文章を理解できる場合に使用する。
  訳語は最適なものがまず提示され、必要であれば、複数個が提示される。

(5)文章全体の訳文を提示する。
 ・操作者の理解が適正であるかどうかを確かめるために使用する。ただし、
  適正な訳文が提示されるかどうかはわからない。訳文の単語の他の候補を
 選択できる。

3.2 日本語→中国語
 文章が提示されて、理解する過程は次の場合に分類される。
 次の場合を必要に応じて指定できる操作容易なシステムを構築する。
(1)提示された文章が、讀解システムに頼らないでもそのまま理解できる。
 ・次の文章に移る。

(2)文章の中の文節に区切りを入れ表示する。
 ・ローマ字表記を選択することができる。
 ・これだけで理解できる場合がある。理解できれば、次の文章に移る。
 ・理解できなければ、次の支援を受ける。

(3)文章の中の統辞と代名詞を区別して、ハイライトする。
 ・統辞あるいは代名詞がハイライトされれば、文章の構造が示されるので、
  理解が容易になる。
  ただし、活用語尾などと一体になった統辞が正確に表示されない場合がある。
  

(4)文章の中の文節を指定して、訳語を検索する。
 ・単語あるいは熟語を理解できれば、文章を理解できる場合に使用する。
  訳語は最適なものがまず提示され、必要であれば、複数個が提示される。

(5)文章全体の訳文を提示する。
 ・操作者の理解が適正であるかどうかを確かめるために使用する。ただし、
  適正な訳文が提示されるかどうかはわからない。訳文の単語の他の候補を
 選択できる。
 
      以上

 



                                     以上
 



    

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